起業アイデアを今までの経験から見つけるためにはまずコレ!
こんにちは、阪井裕樹です。
前回の週末起業で差別化するためのアイデア発想3つのポイントでは、あなたの経験を武器に他社と差別化できる起業アイデアを見つけ出すためのポイントについてお伝えしました。
今回はその3つのポイントに当てはめるためのあなたの経験を、具体的にどのように見つけ出していけばいいのかということについて書いていきます。
特に1人で起業したいと思っている人にオススメです。
自分が稼ごうとすると全く売れない理由
経験を見つけ出す前提としてまず言わせてください。
あなたが経験を武器に起業したいと思うのなら、その裏にもし「自分が稼ぎたいから」という考えがあるのなら、今すぐそれを捨ててください。
あなたが商品を購入する際に、相手に「なぜあなたの商品を私が購入しなければいけないのですか?」と聞いた時、相手が「私が儲かるからだよ」といわれたらどんな気持ちでしょうか。
そんなことをいう相手から商品を買いたいと思うでしょうか。
私が今まで出会ってきた経営者・起業家の中で突発的な売上ではなく、ずっと継続して存在し続けている企業、起業家、経営者というのは必ず「なぜ自分がやらなければいけないのか」という理由を持っています。
もしかしたら今サラリーマンとして働いているあなたは、「そんなこと、経営者だからいうことができるんだよ」と思うかもしれません。
しかし、よく考えてみてください。
あなたがもし起業したいと思っているのであれば、起業後はそういった「強固な理念」を持つ起業家・経営者達と同じフィールドに立ち、勝負しなければなりません。
そうなった時に勝つのはどちらでしょうか。
顧客が買いたいと思うのは強い理念を持った起業家と持っていない起業家のどちらでしょうか。
言うまでもありませんね。
感情を制するものはビジネスを制する
そうは言っても、機能や価格で選ばれる場合もあるでしょう。
しかし、最終的に人が購入する決め手は「感情」です。
どれだけ感情に訴えることができるか。
あなたの商品・サービスを利用することで顧客が得ることができるメリットをどれだけ提示することができるのか。
顧客が得ることの出来るメリットを一番分かりやすい形で伝えることが出来るのが、あなたがビジネスをしているビリーフ(理念)です。
ビリーフを見つけることで、それを元にバリュープロポジションを設計することができるようになります。
武器となる経験を見つけるために必要な自分史
私がオススメしている経験価値化型起業においては、武器となる経験を見つけ出すために「自分史」を書いています。
しかも最低ノート1冊分。
これ、実際やってみると分かりますが、1度書き上げるまで最低でも1か月。
さらにそこから第2ラウンド、第3ラウンドまでありますので、自分史ノートを書き上げるまで約2か月程度かかります。
なぜ大変な思いをしてまで自分史を書く必要があるのか。
このように聞くと、「自分史」ってすごく大変そうだなと思いませんか?
確かに取り組んでみると地味ですし大変ですが、これを書き終えた時、あなたの見える世界は変わります。
そして、あなたにしか提供できない価値が必ず見つかります。
先ほども書きましたが、あなたの起業へのビリーフ(理念)を見つけるために必要なのが「自分史」です。
さらに深堀すると、ビリーフにもそれを言えるだけの根拠があります。
その根拠があってはじめてビリーフが説得力を持つものになります。
またビリーフがあってはじめてバリュープロポジションが機能し始めます。
ビリーフの根拠とは
根拠とは、辞書によると以下のように定義しています。
物事が存在するための理由となるもの。存在の理由。
ーデジタル大辞泉より
http://kotobank.jp/word/%E6%A0%B9%E6%8B%A0
存在する理由。
ビリーフに置き換えると、以下のような問いに答えることができるようになることを指します。
なぜあなたはそのビジネスを行っているのか。
そのビジネスをするのはなぜあなたでなければいけないのか。
なぜあなたはそのビリーフを持つようになったのか。
そのビリーフを自信を持って言えるだけのどのような経験をしたのか。
なぜあなたはその商品を扱っているのか。
なぜあなたから商品を私は購入しなければいけないのか。
等々。
これらのビリーフが存在する理由を元につくっていくことではじめて、あなたのビリーフが明確になります。
そして根拠のあるビリーフがあることではじめて、あなたのバリュープロポジションも明確になっていきます。
ビリーフの根拠→ビリーフ→バリュープロポジションの順ですね。
この順番が逆ではダメです。
なぜなら根拠付けを最初に行わずに自分のバリュープロポジションを設定すると、必ずノウハウに目がいきます。
ノウハウに目がいってしまうと、「なぜあなたはそのビジネスを展開しているの?」と聞かれた時に、「儲かりそうだから」とか「自由になりたかったから」等というふざけた答えが出てきてしまいます。
前回も書きましたが、特にサラリーマンはノウハウに目がいきやすい。
普段はフルタイムで働いているからこそ、効率的に稼ぎたいという気持ちは分かります。
しかし、効率的に稼ごうとすればするほど、実は全く稼げなくなってしまいます。
だからこそしっかりとした根拠付けが必要なんです。
しかも根拠づけのできる経験は1つではありません。複数存在します。
自分史を書くことで、それまで全く関係性が無さそうだった出来事の点と点を結びつけ、線にすることができる。
これにより、あなたしか提供できない商品・サービスに対する根拠付けがより強固なものとなり、ビリーフ・バリュープロポジションも明確になり、自信を持って顧客に提供することができるようになります。
特にサラリーマンから起業しようとしている人は、先行企業や先駆者に比べて資金も人脈も何も無い、たった1人でのスタートです。
そんな中あるのは「自分自身の経験」だけ。
あなたの経験はあなたしか語ることができないからこそ、それを埋まったままにしておくのではなく、しっかりと表にだしてあげることが必要です。
価値のある経験を見つけるための3ステップ
では、ここから実践編。前回のバリュープロポジションに当てはめるための価値のある経験を見つける方法について書いていきます。
「価値ある経験の見つけ方」は、大きく分けると以下の3ステップに分けることができます。
①あなたの頭の中を可視化する。
②可視化したものを分析する。
③分析したものを組み合わせる。
1つ1つ見ていきますね。
あなたの頭の中を可視化する。
大前提として「経験」はあなたの頭の中にあります。
そのため、経験を価値に変えるということは、あなたの頭の中にある経験を全て可視化する必要があります。
そのためには、巷にあるA4用紙1枚で自己分析!のようなものでは絶対的に足りません。
30年の人生を振り返るのであれば、最低でもノート1冊は必要です。
私はこれを自分史と読んでいます。
詳しい分析方法はここでは書きませんが、以前自分史の書き方については簡単にブログ記事に書きましたので参考にしてみてください。
これで出来なきゃ終わりだ!【普通】な人の強みを見つける3つの秘策
可視化したものを分析する。
ノート1冊分以上自分の歴史を振り返ったら、それを分析していきます。
自分の強みは何なのか。弱みは何なのか。
あなたの持つ譲れない価値観・ビリーフ・ミッションは何なのか。
このようなことを1つ1つ分析して、あなたの価値ある経験の種を見つけだしていきます。
全て書くとそれだけで記事がかけますので(笑)詳しくはe-bookに書いてあります。
興味のある方は読んでみてください。
分析したものを組み合わせる。
ステップ2で見つけ出したそれぞれの要素は、それだけでは差別化することは出来ません。
それぞれの要素を組み合わせ、あなたにしか提供できない価値ある経験をつくり出していきます。
これはイノベーションの作業なのですが、実はイノベーションとは全く新しいものを生み出すのではなく、以前からあるものを新しい組み合わせで新しい価値をつくり出すことを指します。
価値のある経験を見つけ出し、そこからあなたの商品を設計する際も同様で、1つ1つの経験を組み合わせ、あなたにしか語ることのできない価値ある経験を見つけ出していきます。
まとめ
自分史の必要性、ご理解頂けたでしょうか。
実際書いてみると、自分史って本当に地味です。
しかし、自分史を書き続けることで見えるものが必ずあります。
地味だからこそ大事。ぜひ取り組んでみてください。
書いて、分析して、組み合わせる。
これをどれだけやり込むことが出来るかで、あなたの起業の成果が変わってきます。
今日の企業家から起業家への0⇒1アクション
文房具屋さんに自分史用ノートを買いにいき、早速書き始めてみる。
最後までお読み頂きありがとうございました。
では、また!

(株)CarpeDiem代表取締役
ValuenceAcademy(バリューエンス・アカデミー)主宰
起業エンジンメーカー
『明日目覚めるのがワクワクする社会の創造』をテーマに<人の可能性を最大化する>事業を展開。
相手の笑顔のシワの1つ1つまで見えるような「距離の近い」事業づくりが目標。
珈琲/イチゴ/エビ好きな旅宿マニア
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