起業に必要な「本質を見極める力」を磨く方法とは?
こんにちは。
ひとり起業家のビジネスを、ノート3冊分の自分史を使って揺るぎない自分軸(=起業エンジン)を見つけ「集める」のではなく『集まる存在』に変化させる起業エンジンメーカーの阪井裕樹です。
ノウハウだけでは意味が無い
過去の記事を読んでくれている方はご存知かと思いますが、このブログでは「こうしたら上手くいく!」のようなノウハウはほとんど書いていません。
ノウハウを学ぶ以前の「考え方」や「在り方」に焦点を当てて書いています。
これには理由があって、ノウハウは一見すると効果がありそうですが、実はそのノウハウを取り入れるだけの下地が自分の中で出来ていないと、 いくらノウハウを学んでも消化不良を起こしてしまって上手くいかないんですよね。
阪井も今までセミナーや本など、合計すると1,000万くらい自己投資にお金を使ってきましたが、やっぱり最初は直ぐ効果が出そうなノウハウに魅力を感じたわけです(苦笑)
自分のビジネスを上手く回すためのヒント、欲しいですから。
でも、ある時気づいたんです。 「学んだこと、活用できていない(泣)」 って。
色んな知識は身についたのですが、全然実践することが出来ていなかったので、もちろん結果には繋がらない。
いつの間にか「起業家」ではなく「評論家」になってしまっていたんです。
安全な場所にいて、言いたいことばかり言っているような状態。
これでは結果が出ないのは当然ですよね。
このことに気づいてからというもの、阪井の行動・思考はガラリと変わりました。
全部をやろうとしないこと
一番変わったことは、「情報の取捨選択」です。
それまでは、とにかく色んな情報の鎧で自分自身を武装しようとしていました。
言わば情報の「量」で自分自身を守ろうとしていたんですね。
でも、今は情報の「質」にこだわっています。
例えば、本1冊やセミナー1つとってみても、「この著者/講師が一番言いたいことはなんだろう?」ということに着目し、自分のビジネスに必要だと思ったら取り入れるようになりました。
いわば、「物事の本質を見極めて」必要なものにフォーカスできるようになったんですね。
本質を見極めるってなに?
本質を見極める力とは、 must to do (絶対やらなければいけないこと)と nice to do(出来たらいいな)を区別する能力 のことです。
これは、ビジネススクールのGLOBISの葛山智子さんが仰っている言葉です。
参考にした記事はこちら↓
阪井自身、「本質って何?」とずっと考えていましたが、 この定義づけと出会い、長年の疑問がスッキリしました。
そして、そこから阪井なりに本質の定義について解釈したことをお伝えすると、
本質とは、「誰が見ても絶対的に必要だと共通の認識を持つことができるもの」ということです。
nice to do(出来たらいいな)なものは極端なことを言うと無くても良い。 でも、本質はmust to do (絶対やらなければいけないこと)です。
ということは、誰が見ても「これって絶対必要だよね」「これが無いとそもそも成り立たないよね」というものになります。
だからこそ本質をつかむことは必須ですし、本質をつかむことができないと上手くいかないんですよね。
なぜ「本質」が必要なのか?
20世紀は大量生産、大量消費、そして大量廃棄の時代でした。
いわば「マス」の時代。 そのため、TV広告やチラシのように不特定多数に向けての広告戦略が主流でした。
一方で21世紀は「個人の時代」と言われています。
20世紀まではマーケティングの世界では統計をもとにした「数字」で結果を出すことが出来ました。
しかし、インターネットの発達によって買い手は自分で情報を取るようになり、今までのような売り手の「マス」アプローチでは 自分のサービスを選んでもらうことが厳しくなったんです。
マーケティングの権威であるフィリップ・コトラーは「顧客はハンターになった」という表現をしています。
かつては消費者は情報を付与され、商品やサービスを享受する立場にありましたが、今は違います。
消費者自らが情報を手に入れ、売り手は「比較・検討」される立場になりました。
消費行動の主体が完全に消費者に移ったわけです。
このような状況の中で選ばれるようになるために必要なのが 「本質を見極める力」なんですよね。
「これって絶対必要だよね」 「これが無いとそもそも成り立たないよね」 この本質を見極める力がないと、nice to do(あったらいいな)という内容のサービスを提供して、結局選ばれずに失敗してしまうんです。
では、本質を見極める力を身につけるにはどうすればいいのか。
本質を見極めるトレーニング
本質を見極める能力を身につける方法はたった1つ。
常に自分の頭で考える(Why型思考)ということです。
別の言い方をすると、良く言えば「鵜呑みにしない」悪く言えば「斜に構える」ということに近いですね。
自分の頭で考えることの代表的な例がトヨタの「5回のなぜ(Why)」です。
トラブルに直面したとき、トヨタ社員は「なぜそれが起きたのか」を繰り返し考えます。
すぐに思いつく答えを安易に結論とせず、真の原因を探ることが目的のためです。
トヨタ生産方式の生みの親である元副社長の大野耐一氏が提唱したと言われる考え方で、トヨタ社員は新入社員のときから徹底して叩きこまれます。
私たちのビジネスの現場でも同様のことが日々起こっています。
例えば、あなたが自分のサービスを選んでもらえず、相手が他社のサービスを受ることになった時に相手から「価格の安さで他社に決めたよ」と言われたとしたら、どのように考えますか?
「そうでしたか、わかりました!」というのか、それとも 「本当のところはどうなのですか?」というのか、どちらでしょうか。
この場合だと、本当に「価格だけ」が理由なのであれば事前に相手から「もう少し価格安くならないかな?」といった打診があってもいいはずです。
それが無かったとしたら・・・ 本当の理由(本質)は別なところにありますよね。
Why(なぜそうなったのか)を繰り返し相手に問いかけることで、本当の課題点(本質)が見えて来ます。
このWhy型思考を常に意識して取り組むことが出来れば、3ヶ月もすれば習慣化され、次第に物事の本質を見極める力が身についてきます。
「本質を見極める力」は起業において必須条件
改めて、なぜ「本質を見極める力」が大事なのか考えてみたいと思います。
阪井も起業コンサルとして活動を始めてから、恐らく数百人〜1,000人以上の方と関わりを持ってきました。
そして、沢山の方と接してきた中で改めて思うのが、起業していわゆる「成功する人」ってやっぱり自分の頭で考えて本質を見極める力がずば抜けているなということです。
もしあなたが起業・独立して「成功したい」と思うのであれば、この「本質を見極める力」は必須条件ですので、ぜひトレーニングを行ってください。
ちなみに、Why型思考を学びたい方は、この本がオススメですので、よければ読まれてみてください。

(株)CarpeDiem代表取締役
ValuenceAcademy(バリューエンス・アカデミー)主宰
起業エンジンメーカー
『明日目覚めるのがワクワクする社会の創造』をテーマに<人の可能性を最大化する>事業を展開。
相手の笑顔のシワの1つ1つまで見えるような「距離の近い」事業づくりが目標。
珈琲/イチゴ/エビ好きな旅宿マニア
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