お金を受け取るときに「お預かりします」という理由
こんにちは。
ひとり起業家のビジネスを、ノート3冊分の自分史を使って揺るぎない自分軸(=起業エンジン)を見つけ「集める」のではなく『集まる存在』に変化させる起業エンジンメーカーの阪井裕樹です。
自分の売上の中身を理解していますか?
あなたは、自分の事業の売上を構成する中身を知っていますか?
もっと言うとと、「自分の売上となるお金を出してくれているのは誰だろう?」と考えたことはありますか?
もちろん、自分の事業の売上は自分のサービスを買ってくれた方に出して頂いていますよね。
これは誰だって同じ。商売をやっている以上、売り手と買いとの中で取引が成立してはじめて売上が発生します。
お金という視点だけで見ると、この話はここで終わります。
でも、今回は更にもう一歩ツッコんだ話をしたいと思います。
あなたは、あなたの売上となったお金を出してくれた、買い手の気持ちを考えたことはありますか?
このように聞くと、なかなかここまで考えたことのある方は少ないのではないでしょうか。
阪井が人生をかけた話
なぜこのような話をするかと言うと、私自身、お金ってただの紙切れでなく、その人の気持ちが乗っているものだと思うからです。
ただの紙切れで考えると、1万円のコストは約22円です。
製造コストだけで考えると、1万円の製造コストは500円の製造コスト(約30円)より安いです。
でも、私たちの中での1万円の価値は、500円より上。
なぜ1万円は1万円という価値が発生するのか。
経済の話で話すと、日本という国が貨幣の価値を定め、国民全員がその紙切れに対して1万円という価値を認識しているから、と解説できますが、もっと個人単位の話をすると、1人1人の気持ちがそのお金に乗っていて、その乗っている気持ちの大きさによって500円は500円。1万円は1万円という価値に変わっていると私は思います。
もっというと、そこに自分がおかれている環境や個人的な気持ちが乗ると、1万円はその人にとって何倍もの価値になるんですね。
阪井にもお金に関しては、ある想い出があります。
それは、私の人生の転機となったコンサルを受けた時のことです。
そのコンサルの価格は100万円。
当時の私は、どんなにかき集めても手元には10万円しかありませんでした。
しかもその10万円は、地元の祖父母からもらった大事なお金。
「これをコンサルに使っていいのだろうか・・・」
「でも、自分の人生を変えたい」
とても気持ちが揺らいだのを覚えています。
結果として、全財産の10万円を頭金にコンサルを申し込んだのですが、自分にとってはまさに背水の陣。
全財産を投下しているので、失敗は決して許されません。
だから、本気で取り組みました。文字通り、寝る間も惜しんで。
その結果、3ヶ月後には400万円の売上に繋がったんですよね。
これ、嘘のような本当の話です。
お金を受け取るとき「お預かりします」という理由
ここで私が言いたいのは、決して「全財産を使って本気で取り組め!」ということではありません。
「お金に乗っている相手の気持ちをちゃんと理解しているか?」ということです。
当時の私は、大好きな祖父母からもらったお小遣いをこんなことに使っていいのかと悩みました。
でも。
自分を変えたかった。
だからこそ、相手のコンサルタントに対してもどんどんコンタクトを取り、貪欲に吸収しました。
まさに本気。
だからこそ貪欲に行動したんです。
サービスを提供する側は、そんな相手の気持ちを理解する必要があります。
特に、無形サービスを扱う人は特に。
あなたにお金を預けてくれるのは、あなたのお客さまです。
あなたのお客さまは、あなたに期待することがあって、それを得る対価として、お金という形であなたに信用・信頼を預けます。
だから、お金を受け取る時は「お預かりします」なんです。
だから、返さないといけない。
自分が月商7桁とか、売上がどんだけいったとかなんてお客さまから見たら関係ありません。
私が自分の売上を表に出してブランディングしないのは、自分自身こういった経験があるからです。
月商100万円ということは、それだけあなたは重責を担っているということなんです。
そんな重責を担っていることを実感し、そして私にそのお金を預けてくださっている方の気持ちを考えたら、とてもじゃないですが「自分は売上100万円達成しました!」なんてブランディングは出来ないですよ。
自分の売上を前面に出すということは、言い換えると自分さえ儲かればいいという考えが前面に出ているということです。
100万円預かったらそれ以上の価値を返す
でも、人はとても敏感に状況を感じ取る生き物。
今は自分が結果がでているからいいかもしれませんが、100万円分の重責を担ったあなたは、その100万円以上の価値をそのお金を出してくれた方に返さないといけません。
100万円の売上があるから、100万円というのは、それは「当たり前」です。
仮に100万円の売上があるのであれば、100万1円以上の価値を相手に提供できなければ、相手は満足してはくれません。
それを実行することが出来なかったとき、あなたの化けの皮ははがれ、マイナスな口コミがどんどん拡がっていき、やがて息の根が止まります。
あなたの売上となるお金を出してくれているのは一体誰だろうか?
そして、その人達はどんな気持ちで自分に大切なお金を預けてくれたんだろう?
今1度、考えてみてくださいね。

(株)CarpeDiem代表取締役
ValuenceAcademy(バリューエンス・アカデミー)主宰
起業エンジンメーカー
『明日目覚めるのがワクワクする社会の創造』をテーマに<人の可能性を最大化する>事業を展開。
相手の笑顔のシワの1つ1つまで見えるような「距離の近い」事業づくりが目標。
珈琲/イチゴ/エビ好きな旅宿マニア
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